なにか楽器を初めてみよう!と決意をするのは素晴らしいことですよね。特にアコースティックギターとなれば尚更です、家で一人でポロンと鳴らしたり、手軽に持ち運んで公園で弾いてみたり、SNSに弾いている姿をアップロードするのも簡単です。そこで、今回は初心者向けのアコースティックギターをオススメする記事を書くことにします。
初心者向けのアコースティックギターに必要なのは、月々のお小遣いを貯めて頑張って買えること!と可愛い、もしくはカッコいいルックスであること!が極めて重要です。音に関して言えば、ここに挙がったギターはどれをチョイスしても、その見た目通り、とても良い音色のギターですし、初心者の段階では”どんな音にしたい?””どんなスペックが必要?”などはまだ先の話ですから。
この記事ではそれぞれのアコースティックギターの違いや、選ぶに当たってどんな良さがあるかをコメントしつつ紹介していきます。ギターを初めてみよう!もしくは、もらったギターで始めたけれど自分のギターが欲しい!という場合には、ギターを選んでいる時間が、最も楽しい時間といっても過言ではありません。
初心者に最適なギターってどういうギター?
この記事にざっと目を通してみたあなたはこう思うかもしれません。”ちょっと値段が高すぎるかも…?”でも、少し待ってください。ここに名前の挙がったギター達は決して”初心者向け”なだけでなく、Spotifyから流れるような、素晴らしい音を聞かせてくれるギターばかりです。そうすればコードを一つ鳴らすだけでも、曲を幾つか弾けるようになった時、より大きな達成感を味わえます。
そう、だから初心者向けのギターだからといって、1万円以下で買えるような、木をくり抜いて弦を巻きつけただけの(!)ようなギターを触って、”ギターってあんまり楽しくないし、音も思ってるほど良くないよね…”なんて知った風に諦めて欲しくないのです。なので値段も妥協せず…弾き易くて…音が良くて…というわがまま放題なギターをオススメすることにしました。
初心者に最適なギター:音について
初心者に最適なアコースティックギターを買うということは、他の楽器を買うのに比べるとかなりシンプルだと言えます。例えばキーボード/ドラムセット/エレキギター/DJなどはたくさんのバリエーションがありますが、アコースティックギターという楽器はとってもシンプルが楽器だからです。
音に関しては、使用される木材やパーツによって変わってきます。簡単に言ってしまえば、大きなボディのギターは音のレンジ(高音から低音までの幅)が広く、より低音が出ます。なのでバンドで他のパートと合わせて演奏した時に、埋もれにくい音が出ます。基本的には大きいことは良いことだ!というイメージです。
ですが大きなボディのギターは、鳴らしきるのにもかなりコツが必要です。かき鳴らすようなプレイスタイルにあったギターでもあるので、大きな音を出して練習できないような環境では余り力を発揮できないかもしれません。反対にボディの小さなギターは指でポロポロと鳴らすような弾き方に適しているといえます、じゃかじゃかとかき鳴らすようにして弾くのには物足りないですが、それもキャラクターにあったサウンドで愛嬌があります。中くらいのサイズのボディはどちらにも対応できるオールラウンダーさがあります。使用者も多く、使いやすい音色です。もちろん、どんなギターを使ってどんな弾き方をするのも自由です。自分がイメージするアコースティックギターにどちらが近いかイメージしてみましょう。
初心者に最適なギター:サイズについて
前述した通りサイズを選ぶにあたって、自分がどんな演奏をしたいか悩むと思います。もしあなたがフィンガーピッキングを習得したいと熱望するなら、パーラースタイルのギターが最適解でしょう。わずかに小さなボディサイズは爪弾くのに適しているし、座って弾く際に体にもフィットします。
ドレッドノートシェイプは世界で最も演奏されているシェイプと言っても過言ではありません。サイズ/トーン/ボリュームなどのバランスが良くとれています。ピックアップのついたモデルであればギターをレコーディングする時にマイクもいらないし、ライブで使用するのにも最適です。
楽器を練習するにあたって重要な要素は、そのプロセスを楽しめるかどうかです。あなたがパートナーとして選んだギターで演奏することが楽しいかどうか、それが極めて重要です。選ぶのに悩みすぎないことも大事です、ギターを上達したいなら大事なのは演奏することで、どのギターにしようかあれこれ悩むことではありませんから。
ここまで読んで、”とにかく安いのにしよう!”ということになったら悲しいので、しっかり魅力的なギターを紹介していきたいと思います。
初心者に最適なギター9選
- YAMAHA – LL6 ARE
- Fender – CD-60S
- Epiphone – Hummingbird Pro
- Epiphone – EJ200CE
- Fender – CP-60s
- Ibanez – AEWC400TKS
- Martin – LX1
- Taylor – Academy 10
1.YAMAHA – LL6 ARE
日本で育ったなら知らない人はいない、YAMAHAからリリースされているLL6 AREは、誰もが思い浮かべる素晴らしいサウンドのギターを低価格で実現したモデルといえます。日本人の小さな手にフィットするように作られたネックや、高級感のあるルックスなど、木材も他メーカーの10万円以上のモデルで使用されているような材を作って作られたモデルで、国産で無ければこの価格で手に入れることが難しいほど良いギターです。
楽器店で実際に弾いた時も余りの音の良さに値札を二度見するほどでした、名前についているAREというYAMAHAが独自で開発した処理によって低音のバランスが非常に良く出来ているので、長い間よき練習のパートナーとして一緒に成長していけるモデルでしょう。
- Good – 素晴らしいサウンド/造りのよさ
- Bad – ちょっと予算オーバー…
「L6シリーズ」では、ヤマハの様々な独自技術を搭載しました。イングルマンスプルース単板によるトップ材はA.R.E (Acoustic Resonance Enhancement)処理が施されています。さらに、改良されたブレイシングデザインによって、優れた音量バランスを保ちながら、より力強く、より大きな音を響かせます。また、現代のギタリストのニーズにマッチしたパッシブタイプのピックアップを搭載。このピックアップにより、ライブやレコーディングにおいても、アコースティックギターとしての外観はそのままに、ギターの鳴りを損なうことなく高い表現力を発揮します。
2.Fender – CD-60S
Fender CD-60Sはフェンダーからリリースされているエントリーモデル。楽器を知らない人でも名前くらいは聞いたことがあるのでは無いでしょうか。とりわけネックがよく出来ており丸みのついたネックでFコードのようなバレーコードが押さえ易くなっています。
高品位のトーンと優れたプレイヤビリティを両立した、リーズナブルな価格のドレッドノートギターをお求めのプレイヤーたちに人気を誇るCD-60S。単板スプルーストップにマホガニーバック&サイド、滑らかなフィンガーボード・エッジ加工がされた「Easy-to-Play」ネックシェイプなどを特徴とするCD-60Sは、どこでも気軽にフェンダー・クオリティーのアコースティック体験が手に入れられるパーフェクトチョイスです。
Fender Official
- Good – 手に入れやすい価格/抑えやすいネック
- Bad – すぐ次のギターが欲しくなるかも…
3.Epiphone – Hummingbird Pro
ビートルズやオアシス、ボブディランなど有名アーティストも使用してきたEpiphoneのアコースティックギター。何よりもその特徴的なルックスが目を惹きます。個人的にはホワイトカラーのハミングバードが可愛らしく、女性のシンガーソングライターの方におすすめしたいモデルです。
可愛く特徴的な見た目ではありますが、サウンドは全ジャンル向けでバランスが取れており、ストローク弾きや指弾きのどちらにも理想的なモデルです。見た目の良さに惹かれたらこのモデルで間違いないでしょう。
- Good – 豪華なルックス/全ジャンル向けのサウンド
- Bad – 特になし
4.Epiphone – EJ200CE
もしあなたが時々エレキギターを演奏する機会があれば、そのサウンドがなんだか少し薄っぺらく感じるかもしれません。それはエレキギターを生音で弾いた時は弦の振動の音しか聞こえないからなのです。Epiphone EJ200SCEは見た目通り大きな音を聞かせてくれます。
このデザインはEpiphoneやGibsonのクラシックなギターで用いられたもので、 ‘J’の頭文字は”jumbo”から来ています。体の小さい中高生や女性には少し大きすぎるモデルかもしれませんが、迫力のあるサウンドを体感できるので、大柄でかき鳴らすようなプレイングをイメージするあなたにならきっとフィットすると思いますよ。
- Good – 素晴らしいサウンド/個性的でクラシックなルックス
- Bad – 女性には大きいかも…
5.Fender – CP-60s
熟練者が最終的に行き着くのがパーラーシェイプのギターなのかもしれません。ショートスケールに小ぶりなボディはリビングに置いておいて、お酒を飲みながらポロポロと弾くのに最適だからです。Fender CP-60Sは完璧な一例で、安価で弾きやすいギターで初心者にとっても最適なギターだからです。
小ぶりなボディはフィンガーピッキングに適しており、ブルースやフォークの枯れたサウンドが好きでギターを始めるという方にとっては、値段や弾き易さの点から見てもオススメのギターと言えます。
- Good – フィンガーピッキングに適したモデル/小ぶりで抱えやすい
- Bad – 塗装したネックで滑りがよくないかも…
6.Ibanez – AEWC400TKS
いくつかのギターはキャンプファイヤーを囲んでみんなで歌うのに最適、またいくつかは繊細に弾き語るのに最適。だとすればIbanez AEWC400TKSはエレクトリックアコースティックギターとして最適なモデルと言えるでしょう。他のモデルよりもエレアコとしての性能に力が入っており、エレアコが欲しいという初心者にはうってつけのモデルと言えます。
テクニカル系のギタリストにも人気の高い同社のモデルは、エレキギターでもその弾き易さから人気が高く、アコースティックにもその技術が使われています。腕のあたる部分が”コンター”といって斜めにカットされているのも安価なアコースティックギターでは見かけない手間のかかる仕様で、プレイアビリティの高さが伺えます。誰にでもオススメできるギターではありませんが、そのクールなルックスと他のギターではどうしても上手に弾けなかったという人に最適な可能性が十分にあるギターです。
- Good – コンターボディ/美しいフレイムトップ/エレアコとして最適
- Bad – 生音よりアンプを通したほうがいいかも…
7.Martin – LX1
アコースティックギターの王様として知られるMartinギターから、リリースから10年が経過した今もなお人気のLX1を紹介します。実際にエド・シーランがライブで使っていることでも有名で、彼のシグネイチャーモデルもリリースされています。
全てのジャンルに最適とは言えませんが、ミニギターとして小柄なサイズは持ち運びにも非常に便利で、ショートスケールなこともあり弦のテンションが弱いため、初心者がつまづきがちな指の痛みや、弦を押さえる力の弱さをアシストしてくれる効果があります。このギターで上達して、いつか大きなアコースティックギターへと進化していくのも素敵ですね、そうなった時でも気軽に持ち出せる相棒として活躍してくれることは間違いありません。
- Good – 独特なサウンド/弾きやすいボディ/持ち運びに最適
- Bad – 左利きにはポジションマークが見辛いかも…
8.Taylor – Academy 10
値段の関係から紹介するのを躊躇ったモデルではありますが、国内外で大人気のTaylorからAcademy 10を紹介します。Martin社と人気を二分するアコースティックギターの超有名メーカーがリリースしてきた、高品質で素晴らしいサウンドを作り出す技術を使って、”初心者が挫折しないように設計した”アコースティックギターです。輸入の関係上初心者向けギターの枠から大きく外れてしまいますが、ギターを絶対に弾けるようになりたいと思える方には素晴らしく価値のあるギターです。
初心者のギターに求める、”弾きやすい””音がいい””造りがいい”という全てが詰まったモデルで、どんな初心者にもおすすめ出来るギターです。
- Good – 素晴らしいサウンド/初心者に最適なギター
- Bad – 価格が高すぎるかも…
初心者に最適なギター:最後に
気になるモデルは見つかりましたか?あなたの運命の一本に出会うお手伝いができたなら、これほど嬉しいことはありません。もちろんここに紹介しきれなかったギターの中にも、良いモデルは沢山ありますから、あなたにとって魅力的なギターが見つかると良いですね。最後に一つだけ!最初のギターが貰い物でない限りは、極力中古のギターで練習を始めるのは控えましょう。何故なら、安価な価格帯の中古のギターは状態が様々だからです。時にはとんでもなく弦高が高かったり、ネックが反っていたり、とっても音痴だったりと、使いこなすのに苦労するどころか、悪い癖がついたり、音感が狂ってしまったりと、あなたの成長の妨げになる可能性がとても高い!からです。
僕自身それでとても苦労した経験(今となっては良い思い出)があるので、これからギターを始める皆さんには少しでも気持ちよく上達して欲しいと思っています。ぜひ運命のギターを探す旅を楽しんでください!
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