OZONEに引き続きNeutronのレビューも書いてみます。こちらもO8N2バンドルでスタンダード版を年始から使い始めたので使用感などのレビューを。
NeutronはMIXの悩みを解決してくれるのかというと…完全に解決してくれるわけではありません。理由は複数あります
Neutronの気になる点
①動作がやや重ため
動作がまぁまぁ重たいです。PCスペックに依存するのでなんとも言えないですが、メモリ8GBでやりくりしているMacBook Proの環境からすると、挿すとCPU負荷が2〜3%そしてトラックアシスタントの使用中に10%程あがる感じ、メモリも1〜3%くらいの負荷。
もちろんメモリ32GBで組んでる様なDTMerにとっては杞憂ですが、そもそもNeutronが「ミックスやったこと無いけど頼む人いない。」や「ミックスにかける時間を製作に使いたい。」というような人向けであることを考えるとスペック不足になる可能性も多いにあります。そんなに多くのトラックではなく主要パート、ステム等にかける分には大丈夫かと思いますがPCスペックとは要相談です。
この点OZONE8は基本的に2MIXにかけることが前提になっているため、多少重かろうがあんまり関係なく、その性能をいかんなく発揮してもらえることになります。この点にOZONEとNeutronの求められてる点の違いがあると思います。
②狙った音になりにくい
勿論これは当たり前だし、それが上手いこと行くならミックスエンジニアっていう職業自体無くなるので無理もないんですけど。
試しにBIG KICKがプリセットであったとして、生ドラムのキックを派手に踏んだ時と、クラブで鳴るようなサンプリングのキックと、勿論違うし、ここら辺はやっぱり人の耳で判断して曲とのバランスを聴きながらサウンドを決める他ありません。(当たり前)
でもやっぱりNeutronを買う人からすると、挿すだけでプロの音に!グラミーの音に!みたいなのは求めると思うので、ギャップが起こり易いです。
③単品のプラグインの音質
もちろんこれは好き嫌いありますが、単品で1.2万するようなEQと、NeutronのEQを比べるとやっぱり単品に軍配が上がります。なので、ハードにミックスするような方なら、触っておきたいという気持ちをぐっとこらえて、別種の気になっているプラグインないし機材に投資した方がリターンは大きいのかなと思います。これもまぁ想像に難くない。
Neutronの良い点
もちろんNeutronだってメーカーの威信がかかっていますので悪い所ばっかりじゃないです。良い所もあります。
①とはいえ自動は強い
とはいえ!とはいえ!なんだかんだ言ってやっぱりボタン一つでトラックの音が出来上がるっていうのは素晴らしさがありますしロマンがめっちゃある。これがもっとリッチな音で出来上がったら…それこそ各メーカー大変厳しいと思います。MIXの差ではなく内容で勝負できるのが容易な世界になったらもっと面白い音楽も沢山出てくると思います。
そういう進化のための投資として、iZotope製品にお布施するのも悪くないと思います。
②MIXを教えてくれる
これも①と被る内容ですが、動的にプリセットを組んでくれる、そのプリセット内容を見ながらON/OFFをしたり数値をいじったりしながら、どのセクションがどういう効きをするのか、それが自分の求める音にどう作用するのか。これが学べる点はやっぱり大きい。
単品プラグインのプリセットではなくて、プラグインチェーンまるごとのプリセットなので、「EQでLOWをタイトにしながらハードにコンプをかけるとこういうサウンドになる。」など、全体を通してのプラグインの実践的な使い方を教えてくれる点は他のプラグインでは味わえない大きな利点です。
DTMは以外に孤独な時間も長く師匠も周りに見つからないことが多い、ので、NeutronにMIXを教えてもらうつもりでじっくり付き合っていけば得るものはとても多いと思います。
上記のように、やっぱりアマチュアから少し上位までの層、というか自分自身が使う上でもう少しこうだったらいいなと思ったことを書いてみました。書いてみて分かったんだけど…。
低スペックPCで60トラックかけても平気な位とにかく動作を軽くして!!!!!
これに尽きるということが解りました。むしろ音は後回しでいいからとにかく挿しまくれるように負荷を軽くして欲しい。そうしたら悩みたくないそんなに目立たないトラックの音作りは全部ニュートロンにやってもらうと思う。
うん、これだ。
ちなみに言っておきますが先のブラックフライデーでMPS2買ってるんで、僕はiZotope製品大好きなんで!!!!応援してます!!!!
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